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出向勤務最後の日でした。

 

最終日といっても、週に一度は通っていた本社に戻るだけで、新しいところに行く感はないし、

これからは逆に、今までいた場所に週一で通うことになるので、

まぁとにかく異動感ゼロ。

 

と、思っていたのは私だけだったようで…

 

花束いただいてしまった。

プレゼントと寄せ書きと、セレモニーまでしてもらっちゃった。

 

セレモニーとは職場の慣例なのですが、

異動とか退職とかされる人が花束などをもらい、

簡単なスピーチをする場です。

ギャラリーは任意なので、人気がある人なんかだと大勢集まるし、

任期が短かった人なんかだと、直属の部署だけだったりもする。

 

今回は思ったよりたくさんの人が来てくれて、

見知った顔がたくさん並んでいて、

そうかぁ、これが功績とゆーものか〜…と、

少ししみじみとしてしまった。

 

今の部署は、高学歴ズだらけな部署です。

 

8割が理系、半分以上が院卒、東大・早稲田・慶応で7割を占める。

そしてまた平均年齢が、私より10歳は下!

同世代はみーんな管理職。

 

そんな中、超無名文系私立大卒の私は、

自分が産める歳の子たちに混ざって、あれやこれや業務を覚え、

それでも記憶力や理解力に劣等感を感じつつ、

なんとか一年しのいで来たわけであり、

こんなとこやだ!!!と思ったことも一度や二度ではないんだけど…

 

びっしり書かれた寄せ書きに、「頭の回転が速くてすごい」なんてあるのを見つけて、

びっくり&嬉しくなってしまった。

あら。まぁ。なんと。理系院卒二年目クン。

 

「この業務を一年でマスターする人はそうそういない」と、医学部卒部長に言われ、

人間力」だの「おもしろい」だの…

 

あまり褒められてこなかった人生だもんで。

挫折の連続とまでは言わないけれど、

学歴も美貌もなく、マイノリティ感は崩すことはできず、

地味に、ゴーイングマイウェイで、孤独に歩いて来た気がするこの人生。

 

今日は昔の先輩もわざわざ会いに来てくれたんですよね。

でも、なんと言うか、褒める人でないんですよ。

今回の異動も、なんかトラブル?とかそういう心配してたみたい。

 

上が決めたことだし、真偽のほどは分からない。

私も積極的に聞こうとしてこなかったけど、

でも戻る先は喜んでるし、去る所は惜しんでくれるし、

求められて惜しまれて動くと理解してる。

 

でもそういったポジティブな話をしたところで、

何となく腑に落ちない風な先輩と話していて、

そういや前向きな話に否定的なとこだったな古巣は。

と、改めて思い出した。

あ〜ほんっとあそこ辞めてよかった。

と何百回目かの実感をして。

 

なんだかいい日でした。

そしてまた抱えている劣等感が歪んだもので、

私を縛り付けているのは、自分で作り出した鎖なんじゃないかと、

そのことに初めて気付くことができた日でした。