人柄

昨日は飲み会でした。

 

ちょっと話を遡ると。

 

前職を辞めたとき、会社だけでなくクライアントも含め、

業界から足を洗うつもりでおりました。

金額の大きさに比べて社会貢献度は低く、偉ぶる奴は多く、

もう何もかもが嫌で病んでいたわたしには嫌悪でしかなかった。

 

それでも悪い思い出ばかりではなくて、

楽しかった思いもあったから最後に挨拶周りをして、

そして今の社長とも再会し、今の職場に入るに至ります。

 

10年ほど前、社長は現場のチームリーダー、

わたしはそこの下っ端でした。

 

この業界に入ったばかりのわたしには珍しいことばかりで、

仕事も夜遊びも、何もかもが目新しかった。

昼も夜も無我夢中で、必死だったような気がする。

 

数年経って、社長は異動。組織は改編。

色んなことがあって、かつての仲間はばらばらになり、

すれ違うことはあっても会釈をする程度。

思い出はセピア色になり、全てを過去へと押し流した。

 

グループ企業である今の職場に入ることが決まりかけたとき、

社長からの最後の条件は、わたしが本体へ戻ることだった。

戻るといっても雇用形態も違うし部署も違う。

わたしは深く考えずに頷きました。

入社して3ヶ月を会社で過ごしたけれど、来月から本体へ出向が決まっています。

 

その、かつての仲間であり、

かつ、来月からの職場の同僚となる人たちとの飲み会。主催者は社長。

 

メンバーを聞いたときは、強烈で笑ってしまったけど、

行けば行ったで、話題はあり得ないほどに個性的で、

とにかく真面目で、そして温かみがあって、楽しかった。

 

何しろ、彼らを「仲間」と表現する自分に驚く。

正直なところそんな風に思っていなかったように思うし、

冷たい人たちだと、わたしも冷たく眺めていた。

そんな関係だったような気がするのに。

 

翌日の今日、仕事も大きく動きました。

 

社長が言っていた、重要なのは何を言ったかではなく誰が言ったのかということ、

仕事とは内容だけではなく、信頼関係でするものだと。

きっとその言葉にあの場にいたみんなが共感して、

話が動いたのだと思う。

 

だって、どの人もお人好しでもなんでもない、

みんな出世してすっかり偉くなってしまった。

それなりに狡猾な人たちだ。

おまけに全員理系だと昨日知った(笑)

 

なのにみーんな人情派に化けた。

ほんとうに、社長の人柄以外考えられないよ。

 

何だか開眼する二日間。

わたしは変わらなくてはならない。

誰よりもわたし自身のために。