たぬき
昨日は社長にお呼ばれでした。
せっかくなので、自腹じゃ行けないお店をお願いしたら、麻布の素敵な料亭に連れてってくれた。
なんだかんだ力になってくれた総務課の同僚も一緒に。
この同僚がほぼ秘書化していて笑ってしまった。
社長は、雇われ社長。
ここ数代の典型だけれど、クライアント先を定年後やって来たいわゆる天下り。
ただ、これまでのタイプと違うのは上から来ないで、フランクで人を思いやる風であること。
風…
わたしは辞める前、自分の状況を彼に相談しました。
その時も思いやりのある言葉をもらったけれど、結局何も変わらなかった。
社長になる前から知っている人だったから、
残念なような、やっぱりね…というような(笑)
金沢料理のお店は、魚介満載でした!
お肉まで出て、A5ランクだそうで、
〆は海鮮丼とお味噌汁。
すご〜くおいしかった!
けれど、やっぱりかつてに比べると感動は薄れているような気もする、かも。
おいしい。けれど、こんなにお金をかけなくても愉しめるような…
社長とは、やはりどうしても会社の話になってしまいます。
話が進むにつれて社長から出て来た言葉は、
いや、オーナーがね…
俺もいつまでやるか分かんないしさ
まぁ難しいよね〜
そうだねぇ。うんうん、分かる。
で、また社長が変われば、会社はまた改革をやり直す。
社員はそのたびに付き合わされる。
人事異動があったり、制度が変わったり。
作る書類も増えるし、困ったことに巻き込まれることもある。
でも企業に勤めるというのはそういうことなんだろうなぁ。
みんなそれをぶつぶつ文句言いながら、意味があるんだかないんだか分からないことをして、そこにあまり疑問を感じず、お給料をもらって憂さ晴らしして忘れてしまう。
勤め人とはそういうもの。
社長の話を聞きながら、
この人は、いや、この人に限らず、人はどこまで本音を語っているのだろう?と考えた。
そもそもわたしは?わたしはどこまで本音を語るのか。
たぬき…表面はとぼけているが、裏で策略を巡らす人
この社長はたぬきと陰で言われる人で、
でもクセの強い人間が揃うあの会社ではそのくらいがちょうどいいのであろうと思う。
そしてまたこの業界ではそんな人は山のようにいるから、
そこに身を置き続けるというのは、たぬきと付き合い続けるということなんだなぁ。
さて。今宵もこれから別のたぬきとお食事だ。