レルミナ

二つ目の病院もやはり女医で、今度は50歳前後でした。

 

診察は11月頃だったけど、開口一番、私たち3月までなんですよねと言い出す。

今いるチームは3月いっぱいで関西へ移動する、4月からは新しいチームが来る。

レルミナを飲んで手術するには時間的にギリギリである。

 

はぁ…。で?

と言うのが正直な印象。

 

それはそちらの都合であって、わたしには関係ないし。

でも確かに途中で放り出されるのは困るけど、急ぐ理由はわたしにはないし、

だったら4月に来る新しい先生に引き継いでくれればいいんだけどな。

この病院に来たのは院長の評判が良かったからであって、別にあなたに診てもらう理由はないし、

チーム移動って院長は辞めないよね、さすがに。

 

と、思ったけれど、さすがにそのままストレートには言えずもごもごしていると、

次に術式の話になった。

 

最初の病院では開腹手術ありきだったけれど、

そこでは腹腔鏡手術をすると言う。

がしかし、わたしは太っているから難しいと。

 

その類いのことは以前にも言われたことがあって、それ自体は驚きではなかったけど、続きが衝撃だった。

まぁ太ってる人はそもそも食べる量が多いんでね、

胃を半分切っちゃって、食べる量を減らす人もいますけどね〜

 

え。異物とはいえ健康被害があまり出ていない症状のために、副作用が出る薬を飲むのみならず、

今のところ元気にがんばってる胃を切るの?

腹腔鏡手術するために?

じゃ、開腹手術すればよくね?

 

びっくりし過ぎて何も言えなくなってるわたしをよそに、

MRI画像を確認した女医は、触診でしこりの位置を確かめ、

まぁ今のままでもできるかもしれないですね。

チームに確認します。レルミナ飲んでください。

と言う流れになった。

 

帰途につきつつ、どうすればいいんだっけとぼんやり考える。

腹腔鏡手術の方が入院日数が短いのは助かる。

レルミナは飲みたくないけど、このままお腹重たいの嫌だし、

とりあえず飲んでみるか〜…

 

でもレルミナってのは、いつでもはい飲みましょう。という薬ではないのでした。

生理が始まったらスタートして、そのまま数ヶ月飲み続ける。

毎日決まった時間に飲み、飲んだり飲まなかったりが一番良くない。

 

次回の診察が2週間後だったから、とりあえず1週間分だけ処方されたけど、

ここで問題なのは生理が不規則なこと。

というかめちゃくちゃだ、3ヶ月来なかったり、2週間で来たり、

いつ来るのか全然分からない。

 

案の定、診察日までには訪れず、仕事の都合もあってその日はキャンセル。

取り直した日は1ヶ月後。

 

しかしキャンセルして数日で生理はやってきた。

この場合、レルミナが途中で切れちゃうな。

そう思って今回は一旦飲まず、次回の診察へ。

 

入るなり、レルミナどうでした?と聞かれ、

こういった事情で飲んでないのですがと説明すると、突然態度が硬化。

飲まないならうちでできることはありません。もう時間的に間に合わないし、うちでの診察はしません。

 

え、でも4月から来る新しい先生に見ていただいて、ゆっくり治療すれば…

それはできません。

なんで?

できないんです。

 

なんだコイツ。

どう言う理由があるのか、ここで労働者と経営者が何をもめてるのか、

そんなことは知らないし、興味もないけど、完全に公私混同してないか?

自分たちの勝手な都合で客に迷惑かけながら、その偉そうな態度はなんなんだよ!

 

と思ったけど、黙って立ち上がりそのまま帰った。

女医と喧嘩しても仕方ないし、病院にクレームを入れたところでやんわり誤魔化されるだけだろうし、

なんかもういいや。って思っちゃったんだよね。

 

レルミナも手術もいいや。たまに来る生理を我慢さえすればいいんだ。