パワハラ
最近話題になりがちなパワハラ。
職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。
パワハラのやっかいなところは、判断基準が被害者の価値観にあるところだと思う。
例えば、被害妄想の激しい人なんかは、パワハラされまくりってことになる。
あいつキラ〜イなんて感じで、冤罪作るのなんか簡単だし、否定したところで誰も信じないから、言われてしまったら最後、泣き寝入りするしかない。
業務の適正な範囲…業務上の必要な指示や注意・指導を不満に感じたりする場合でも、業務上の適正な範囲で行われている場合には、パワーハラスメントにはあたりません。
例えば、リーガルハイでは、古御門は黛に対して罵詈雑言浴びせ続けるし、現代的に見たらあれはパワハラなんだろうけど、黛はそう思ってない。
なんでかといったら、服部さんたちのフォローもあるからなんだろうけど、結局のところ、2人の間には信頼関係があるからなんだろうと思う。
わたしも、パワハラしてると部下に言われたことがあります。
わたしにしてみれば、「業務上必要な注意」をしたつもりだった。
それも、
作業するときはちゃんとマニュアル見てねとか、
作業終わったら必ず見直してねとか、
前回と同じ間違いは繰り返さないでねとか、
小学生レベルの注意。
それでも繰り返されるケアレスミスに、うんざりする日々…であった。
そう、うんざりしていた。
信頼関係なんてあったかなぁ…なかったんだろうな。
ケアレスミスばっかりしやがってレベルが低い、向上心がない、もしかしたら知能レベル低い?、むしろいない方が仕事ラクになるんじゃね?と思ってた。
できるだけ感情的にならないよう努めていたけれど、心の中では軽蔑していたし、たぶんその心の声は漏れていたんだろうなぁ…と…。
自分を軽蔑する人のことを、人は好きにはなれないよね。
でも彼女たちは軽蔑される理由もたぶん分かっていた。
分かっていたところで、納得できないのがニンゲン。
なんとかループから抜け出す糸口として、パワハラという言葉を使った。
一方、不本意な形ではあるけれど、ループから抜け出すことができて、わたし自身もホッとした。
もうバカと関わらなくて済む。そう思った。
でも、そのことに色めき立ったのは周囲で、正直言って他人に興味ないわたしからすれば、理解できない感覚だった。
体操の話なんて見ていると、コーチと選手の間には信頼関係があったんだろうし、
業界の重鎮なんて、選手から見ればよく知らない偉い人で、とにかくひたすら怖かったんだろう。
古御門のセリフに、
ドブに落ちた薄汚れた野良犬を寄ってたかって血祭りに上げるのが、この国の民意だ。
と言うようなものがある。
ワンピースでは、
うす汚れたゴミ山は、汚れた人間もろとも燃やして浄化してしまえ。
と言うようなエピソードがある。
当事者を差し置いて、偽善的精神論で物を語るマスコミや、その空気を読んで面倒なものを処理しようとしている政治家のやっていることはパワハラじゃないのかしら。
本当に強いものが権力を行使してきたときには、誰も声をあげようとしないけどさ。
わたしにはなんの権力もないから、何ひとつ変えることなんてできないけど、ひとつだけ思い出したことがあった。
子どもの頃、ケンカは大事な人としよう。
そう思ってたんだった。
嫌いなヤツとはケンカはしない。
関わらなければいい。
大事な人とは喧嘩いっぱい喧嘩しようって。
歳とともに、いっぱい喧嘩はしんどくなったし(笑)
嫌いなヤツとも関わらずに生きていくことが難しくなってるんだけど、
でも、根本は変わらないのかもしれないな。