田舎って?

「田舎暮らし」をぼんやり考え始めて、まずぶつかる問題。

田舎ってどこよ?と。

 

父は愛媛、母は秋田ですが、実家は埼玉。

いわゆるUターンはありません。

 

とにかく自動車免許がなかったので、車がなくても生きてけるとこがいいなぁ…

あ、魚好きだから、海の幸が美味しいとこがいいな!

瀬戸内海の島とかどう?それか北陸とか?

なーんつって、酔っ払ってはそんな話を友だちにするようになりました。

 

だんだん真面目に考え始めると、

噂に聞く排他的な田舎意識に悩まされたくないと思うようになり、

そうだ、そうだ別荘地なんかどうだろう?

軽井沢とか伊豆高原なら都心にも近いし。

と、思うようになります。

 

この2箇所はかなりネットで物件も調べました。

どちらも夏が涼しいというのが魅力的。

薪ストーブ付きの家もたくさんあって、ここでエネルギーについて考え始めます。

 

並行して、移住に関する本を何冊も読んでいたのだけれど、

リタイア後の移住が多いけれど、移住は若い方が地域に馴染みやすく失敗しにくい。

と、いう一文に、どっきりしました。

 

いつ移住するのか、二拠点生活なのか、それもちゃんと考えてはいなかったけれど、

確かに若い時期の方が体力もあるし、臨機応変に頭も回る。

じゃ、いつなのさ。

 

そうだ、とりあえず車の免許を取ろう!

 

車の免許は、大学時代、周りがみんな通っていた頃、

「わたしが免許を必要とすることなんて一生ない」

と、宣言し、あえて取りませんでした。

自動車が必要なところに住むことなんて絶対にないと思っていた。

 

その後大人なってから、何度か取ろうと思ったのですが、

運動神経もないし、物覚えに自信もないし、取れるわけないよな〜と二の足踏んでいたのですね。

 

それが、取ろうと思った。

本気で田舎で暮らしたいのなら、免許ぐらい取らなきゃだめだと。

取れなかったら諦めよう。

このままずーっとあの会社で息を殺して過ごして、老後はジム通いするんだ。

 

そうして申し込みしたのが今年に入ってから。

教習所が一年で一番空いているという4月から通い始めて、1ヶ月後。

オーバーもせず、筆記試験も合格。

無事、免許証ゲット!

 

怖かった運転が、意外に楽しかったこと。

夜と土日だけでは取りきれず、休みをいくつか取ったのですが、

平日の昼間に、拘束されずに動く喜びは、わたしの気持ちを強くしてくれました。

 

また資金計画も考え直し始めました。

 

まず、一番最初。田舎暮らしを考える前。

50歳までに今の家のローンを終えて、アーリーリタイアし、気楽な仕事に付いて暮らしていこうと思ってました。

 

田舎暮らしを考え始めてからは、

ローンを組んでセカンドハウスを立て、

今の家を売って、そのお金でセカンドハウスのローンを返す見込みができたら、今の仕事を辞めて移住し、気楽な仕事に付こうかと。

大体、46歳ぐらいだろうかと。

 

そう考え始めてから、ハウスメーカーの資料を取り寄せたり、建築事務所と話をしたりするようになり、

3月には御代田へ土地を見に行きました。

 

御代田は軽井沢の隣。

静かな住宅街で、今は人口がどんどん増えているそうです。

軽井沢よりも坪単価が安く、移住者が多く、最初はいいなと思いました。

 

でも、不動産会社、ハウスメーカーと話をして、ブログを読んだりしているうちに、なんとなく違和感を感じ始めた。

軽井沢も御代田も、移住者には新幹線通勤が多い。

だけでなく、なんとなくなんだけれど、

東京の空気感をそのまま持った人が多い。

 

移住を考え始めた時、年収が下がることを覚悟したわたしは、

東京での価値観というものから自由になることを期待しました。

 

お金を出せばなんでも買える。

高収入イコール勝ち組。

 

いや、そんな発想、メッキなんだと。

人口板は、何百年もかけて育った木から作った木材には勝てやしないのだと。

勝ち組という発想そのものが下品なんだわ!

 

軽井沢も御代田も違うか…

というか、そもそも家を建てるということが違うのかもしれない。

空き家問題は日本中で起きている問題だし、

ここでわたしがまた一軒増やしてどうする。

しかもハウスメーカーのパック売り程度の家しか買えない予算では、満足の行く家なんて建てられない。自然派素材の家なんて夢のまた夢。

そんな中途半端なことのためにお金を使うの?

 

ここでまた立ち止まります。